商材を売るには機能説明に終始しない
SIerのプリセールスとして活動していた頃に心がけていたことの1つに「商材を売るには機能説明に終始しない」というものがあります。
販売する側に立つと商材理解のために各機能や特徴について学ぶため、ついつい商材の機能や特徴の説明に終始してしまう傾向がありますが、買い手側にとって商材の機能や特徴などの説明はあまり響きません。
商材を買うというのは現状の課題を解決できるから商材を買うのであって機能や特徴をみているのではありません。
現状の課題と商材を買うことによってもたらさせるギャップが大きければ大きいほど購入する動機が強くなります。
このため、提案書には必ず「導入前(AsIs)と導入後(ToBe)」のスライドを入れ、商材を買うことによって何がもたらさせるのかを強調するのです。
導入前(AsIs)の課題を注意深く、ヒアリングして整理し、導入後(ToBe)の未来を想像していただくのです。
セールスというのは現状を分析し、未来の姿を描き、顧客に想像してもらうのが仕事ではないでしょうか。
ご注意いただきたいのは機能説明が不要で、機能のことは知らなくても良いわけではありません。
機能説明というのは未来の姿を実現させるための根拠ですから、お客様に質問された際にはしっかりと答えられるようにしておくのが望ましいのです。
セールスというのはただ機能説明に終始してはいけないのです。
顧客の現状を理解した上で未来を語る上では、この投稿でも度々記載しているように相手の立場に立って考えるということが重要になるのだと思います。