動かない者は鎖に繋がれていることにさえ気付かない
「課題はある気がするけど、どこから手をつけていいか分からない」
そんな相談をマネージャーの皆さんからいただくことがあります。
確かに、マネージャーの仕事は見えにくいですし、明確な正解もないことが多いです。
それは裏を返せば「動かなければ問題に気付くことさえできない」ということでもあるのです。
タイトルは第一次世界大戦末期に活躍した女性革命家ローザ・ルクセンブルクの言葉で英語では次のように訳されます。
Those who do not move, do not notice their chains.
「動かなければ、鎖という不快なものを感じずに済む。でも、自由を求めるなら、たとえ痛みを伴ってでも動け」という、革命家らしい非常に力強いメッセージです。
当時と違って民主的な自由が当たり前の私たちにとっては「挑戦しなければ何が問題なのかすら見えてこない。だからこそ、まずは一歩を踏み出そう。」という風に言い換えた方が良いかもしれません。
現代の職場は変化が激しく、技術や現場の状況が日々アップデートされています。
そのため、以前のように「上司の方が現場に詳しい」とは限らず、指示を待つだけでは対応しきれない場面も増えています。
自分自身で状況を見極め、考えて動く必要があるにもかかわらず、私たちは次のような “見えない鎖” に気付かないことが多いのです。
・「これは仕組み上できない」と思い込んでいる社内ルール
・「これは自分の仕事じゃない」と手を出さない習慣
・「前例がないから無理」と諦めている挑戦
違和感を感じたらすぐに行動を映してみましょう。最初の一歩は、小さくても良いのです。
・会議のやり方を少し変えてみる
・メンバーとの1on1で新しいトピックを加えてみる
・チーム用の共通フォーマットを作ってみる
行動するうちに違和感の原因に気付くことがあって本質的な対応に繋がることもあるでしょう。
違和感があっても放置しているだけでは何にも繋がりません。
挑戦し続けることは簡単なことではありませんが先に挙げたような “見えない鎖”=”思考の癖” を解放することに繋がります。
マネージャーが挑戦を恐れずに動き続ける姿勢こそが、メンバーを勇気づけ、チームに変化をもたらします。
挑戦する背中がチームの未来を担っていると言えるのではないでしょうか。