メンバーに考えさせる質問を予め用意しておく
メンバーが自律して考えて動けるようになるためには自分自身で考える癖をつけてもらう必要があります。
そのためにはマネージャーはメンバーに答えを与えるのではなく、考える機会を与えることが重要です。
例えば、文章の修正を何度も指摘しても一向に改善が見られない場合、メンバーが単に指摘に従って形式的に修正しているだけであり、本質的な改善に繋がっていない可能性があります。
特に、同じような修正が繰り返される場合、メンバーの思考が停止し、言われた通りに直すだけの受動的な態度になっているケースがあります。
この状況を打破するには、通常のフィードバックを超えた工夫が必要です。
その一つの方法として、こちらで全文を書き直した例文を渡し、メンバー自身に違いを考えさせるアプローチがあります。
次のように質問を投げかけてみます。
この書き直した文章を読んで自分が書いたものと違うと感じた点を7つ挙げてください。
なぜ違う書き方をしたと思うのか理由も挙げてみてください。
このようにメンバーに考えさせる質問をすること形式的な指摘の修正ではなく、修正したプロセス「どの部分が修正されたのか」「なぜその部分が修正されたのか」を自ら考えることに繋がります。
タスクを依頼する際にも単に指示を出すのではなく、メンバー自身に考えてもらう質問を心掛けていただきたいです。例えば次のような質問です。
やることリストを最初に作ってみせてもらえるかな
どの順序で進めるのがいいと思う?
次のお客様との打合せに間に合わせるには見積もりはいつまでに必要?
経験の少ないメンバーにおいてはこれらの質問にしっかり応えられない人もいて直接的な指示が必要な場合もあるでしょう。
メンバーの理解度、成長に合わせて少しずつ指示を減らし、メンバー自身で考える経験を積ませる必要があるのです。
自分で考えてもらうための質問というのはその場で思いつくのはなかなか難しいのでメンバーに考えてもらうための質問を事前にいくつか用意しておきましょう。