すぐ人に頼る癖がある人は今自分に出来る事を何度も自問する
ITエンジニアの世界では自分の専門領域以外にもたくさんの知識が必要になってきます。
少しでも自分の知らない知識が関係してくると「もう自分には手に負えない誰かに相談しなければ」と思考停止に陥ってしまうことがよくあります。
そのようにしてすぐ人に頼る癖がついてしまうと思った以上に深刻な負のループに繋がる可能性があります。
他の人に頼ることが常態化すると徐々に自分で問題を解決する意欲が薄れていきます。
自分で問題を解決する場面が少なくなってくると仕事を依頼されることに不安を感じるようになります。
不安を感じるようになると難しいタスクや新しいタスクに取り組むことを避け、ますます依存度が高くなります。
依存度が高くなると自分の責任を回避する傾向が強まって責任感も低下します。
他人への依存度が高く、責任感が低くなったメンバーにはチームからの風当たりも強くなり、必要な時にも助けを得られず孤立を深めるようになってしまいます。
いつの間にかこのような負のループに陥ってしまう可能性があるのです。
対処方法としては、今自分に出来ることを時間の許す限り、何度も自問するということです。
具体的には次の3つの効果があります。
1. 全体を俯瞰すれば自分で出来る事がある
外国語のリスニング中、1語でも知らない単語があるとその単語が気になって文章全体を見失ってしまうことがあります。
そのため、テストにおいてわざと難解な単語を紛れ込ませ、他の文脈から意味を推測させる力を評価する場合があります。
私たちの仕事も同じで一部が分からないといって全部が分からないとは限りません。
落ち着いて振り返ってみれば意外と自分で出来ることがあるはずです。
2. 分からない部分を推測することによって記憶に残る
全体を俯瞰してみれば分からない部分が何なのかある程度推測できます。自分で推測するということが重要なのです。
実際に調べた結果、推測と合っていたとしても間違っていたとしてもそれは記憶に残りやすくなります。
一方で推測しなければ結果を聞いたところで記憶に残ることは難しいでしょう。
3. 自分でできることとお願いしなければならないことが明確になる
自分で出来る事を何度も自問することで自分でできることと、お願いしなければならないことが少しずつ明確になっていきます。
お願いしなければならないことが明確になっていれば、今回はお願いしたとしても次回は自分でできるようになるかもしれません。
少しずつでも自分でできることを増やしていく、これが成長に繋がるのです。
ここまでですぐ人に頼る癖がある人は今自分に出来る事を何度も自問するということについてお話してきました。
考えることは脳にとってエネルギーを消費することなので人は考えない方に陥りがちです。
思考停止に陥っていないか確認するためにも直近の出来事について「あのとき自分に出来る事が他になかったか」と振り返ってみることもおすすめします。