思考停止に陥ったメンバーには責任を与え、自覚を促す
人は考えることを避ける傾向があります。複雑な問題を考えることや重要な意思決定を行うことは脳にとってエネルギーを大量に消費する作業ですので手頃な選択肢に飛びつきやすいのです。
インターネットとスマートフォンの普及によって多くの情報や簡単に手に入るようになったことも自分で深く考える機会が少なったことに繋がっているといえます。
定期的なメール連絡や定期報告書のようにフォーマットが決まった内容であったとしても丸投げでチェックをお願いするメンバーがいるという話をよくマネージャーの方々からお聞きします。
そういう場合には「チェックはするけど今回は具体的にはどの部分で懸念があったの?」と具体的に考えさせた方がよいですよとアドバイスしています。
同じ質問を毎回聞いてくるメンバーには「~~の部分については今後は任せるから時間をかけてもいいからまずは自分で考えてみてね」というように自分の責任であることを自覚できるように促すことが大事です。
自分の仕事範囲はここまで!と自分自身で仕事範囲を狭めて思考停止に陥ってしまうメンバーは意外と多いものです。
思考停止状態から抜け出してもらうためにマネージャーはあの手この手で工夫を凝らす必要があります。
方法はいくつもあると思いますが、有効な方法の1つとしてメンバーに「責任を与え、自覚を促す」ということがあります。
前述の「今回は具体的にはどの部分で懸念があったの?」という質問は懸念事項を考えてもらうと同時にそれ以外の部分は自分の責任だと認識してもらうことにも繋がるのです。
人には知的好奇心というものも備わっていますので工夫次第で、積極的に考えたり新しい視点で問題に取り組むことも可能なのです。