テレワーク時代の効率的な情報共有、進捗管理のための会議手法
テレワークが主体となっている組織も多くなってきましたが以前と変わらない会議を継続しているお客様も多くいらっしゃいます。
テレワークでビデオ会議ツールを利用する場合、自宅環境の影響や顔出しをしないことなどで参加者の集中力が低下しているケースもみられます。
折角、参加者全員の時間を割いているにも関わらず聞いていなかったりするメンバーがいたのでは周知漏れとなって事故に繋がる恐れもあります。
会議にも「自由なアイデア出しの会議」「何かを決定するための会議」「情報共有、進捗管理のための会議」といった種類がありますが、本日は情報共有、進捗管理のための会議を効率化する方法についてご紹介します。
- 重要な周知事項、依頼事項
- 進捗確認は各自に報告してもらう
- 良い事例や良いアクションを紹介する
- カジュアルな雰囲気を意識する
1. 重要な周知事項、依頼事項
重要な会社からの通知やPCのOSやソフトの脆弱性対応や年末調整の提出など会議で口頭報告するよりもTeamsやSlackなどのビジネスチャットツールで案内し、対応完了後にいいねボタンを押してもらうことで管理すれば無駄な時間を省き、伝達ミスも少なくすることができます。
期限までにいいねボタンがついていないメンバーには個別に確認しましょう。
ビジネスチャットツールを導入していなければ効率は落ちますがメールで代替可能です。
2. 進捗確認は各自に報告してもらう
案件の進捗管理などは口頭で報告を受けるよりも所定フォーマットに担当者各自に事前に記載してもらうことで大幅に時間を削減できます。
記載内容に不明点があれば進捗を管理責任者であるマネージャーが個別に担当者に確認します。
参加メンバーに共有が必要なのであれば従来のように口頭報告でもありかもしれませんが、共有するなら1の方法で共有ができます。
参加メンバーでの議論が必要な場合は、最小限のメンバーに絞って定例会議終了後や別途議論の会議を設けるなどするのが良いでしょう。
3. 良い事例や良いアクションを紹介する
ここからは一般的な手法というよりも個人的な思いが強いのですが、ここまでお話した1と2で削減できた時間を良い事例や良いアクションを紹介する時間にして欲しいのです。
ヒヤリハット(重大事故には繋がらなかったもののヒヤッとしたこと、ハッとしたこと)は1の手法による周知でも良いのですが、良い事例や良いアクションについてはみんなの前で称えた方が良いでしょう。
日頃から目の前の業務に追われていると改善を意識することができなくなってしまいます。
改善をメンバーに意識してもらうことにも良い事例や良いアクションはみんなの前で称えた方がよいのです。
ただし、特定メンバーだけを称える場合には「もっと成果出している自分はなぜ評価されないのか」といった不満を持つメンバーもいるのでそのようなメンバーへのフォローも心に留めておく必要があります。
また、若い世代には人前でほめられるのを「過度な期待が圧に感じる」というメンバーもいるので圧に感じさせない配慮(今後にも期待を込めるのではなく、今回のアクションに対してさらりと評価するなど)も必要です。
4. カジュアルな雰囲気を意識する
従来の対面会議では会議後のカジュアルな会話が関係構築の機会に繋がっていました。
ビデオ会議ツールの比重が多くなった現在ではより一層カジュアルな雰囲気にして雑談ができる環境を意識していただきたいと思います。
効率的といいながら雑談が必要なのかというご指摘もあるかと思いますが効率を考えるのであれば一定の雑談は必要です。
関係性が構築されていなければちょっとした依頼事、相談事も出来ないのです。
また、雑談が業務効率に寄与したという研究結果もあります。
特に3. 良い事例や良いアクションを紹介する中で雑談できる雰囲気になればより効果は高められます。
ここまででテレワーク時代の効率的な情報共有、進捗管理のための会議手法についてお話しました。
会議手法についてはこれがベストというものはありませんが、1つでも参考になれば幸いです。
大事なことは会議の目的を明確にして目的に合った形に会議を変えていくということです。
物事が複雑になったとき、取り敢えずキーマンが集まって会議をしましょうということは多々ありますし、それを否定するつもりはなく、むしろ有用だと思います。
見直していただきたいのは従来から続いている定期的な会議についてです。
定期的な会議形態を変更するのは大変なことですが、これまでの会議を見直す契機となれば幸いです。