優れた情シスは優れたシステムではなく優れた人材で構成されている

優れた情シスというと多額の予算があって常に最新の高価なシステムが揃っているというイメージがあるでしょうか。
最新の高価なシステムが揃っていたとしてもそれぞれの機能が重複していたり、他のシステムと連携できる部分が少なかったり、機能を十分使いこなせていなければ十分に価値を発揮できていないといえるでしょう。
例えば、情報共有システムとしてファイルサーバに加えて、SharePoint、Box、OneDriveなどを闇雲に追加しても情報が分散するだけで期待した効果は得られないのです。
何の目的のために何を導入するかということを十分に明確にすることでこういった事態が発生することを軽減することができます。

情シス部門においては勿論システムへの投資も重要ですが、個人的にはもっと人に投資することも重要視していただきたいなと考えています。
情シス部門においては勿論システムへの投資も重要ですが、個人的にはもっと人に投資することも重要視していただきたいなと考えています。
技術的に優れたシステムを導入しても、それを運用し活用する人材が育っていなければ、その本来の価値は発揮されません
専門ベンダーにメンテナンスを任せたとしても、自社の立場で的確に意見し調整する人材がいなければ、ベンダー任せになり、システムの価値が十分に引き出されないのです。

ただし、人材に投資するとは単にスキルの高い人材を採用することや費用の高いコンサルを導入することではありません。
現在のメンバーを育成することにお金と時間と情熱を注いでいただきたいと思います。
現在のメンバーを育成するといっても、単に研修やセミナーを受講することや資格取得によって業務スキルを高めるだけではありません。
メンバー1人1人が自ら考え、自律的に行動できるようにすることを中心に考えていただきたいと思います。
具体的にはメンバー1人1人の状況を把握し、どんな課題に取り組むのかをお互いが認識し、目標に向けた進捗を定期的に確認するようにしていただきたいのです。

新しいシステムを導入する際にも単に「いつまでに運用を開始できればよい」という単なるタスクにするのではなく、「なぜこのシステムを導入したのか」「このシステムを活用することでどんな課題を解決するたことができるのか」をしっかりと理解し、自らの言葉で言語化してもらうことが重要です。
このように何故、何のために導入したかを自分の言葉で話せる状態にあれば仕様決めの段階や問題が発生した場合の対処でもブレることが少なくなります。

情シス部門はただの「システムのサポート部門」ではありません。
会社の運営にITシステムが不可欠な現在、情シス部門は会社の経営戦略の中核を担う柱のような存在です。
強い情シスが強い組織を作るといっても過言ではないのではないでしょうか。

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