ルール作りの重要性
ルールを決めて縛りたくないというマネージャーの方は多いですが、ルールがないことが本当によいことなのでしょうか。
もし、交通ルールがなかったら世の中は交通事故は多発することでしょうし、警察官の機嫌によって違反切符が切られるとしたら、私たちは警察官の機嫌を窺いながら過ごすことになります。
ITインフラのエンジニアとして活動していた頃、下記のような事例は定期的に発生していました。
・サーバのログオフボタンを誤ってシャットダウンボタンを押してしまった
・リモートデスクトップ接続したサーバからさらにリモートデスクトップ接続しており、誤ったサーバを再起動してしまった
・検証サーバと思っていたが本番サーバをシャットダウンしてしまった
お客様から有償でお預かりしているサーバをシャットダウンや再起動してしまうということはお客様の信頼を一気に損ねる深刻な事態です。
下記のようなルールを明確にしておくとちょっとした「うっかり」でこのような深刻な事態を引き起こすことが軽減できるわけです。
・ログオフ時にはコマンドプロンプトやCLIでホスト名確認&コマンドでログオフ
・シャットダウン/再起動時にはコマンドプロンプトやCLIでホスト名確認&コマンドでシャットダウン/再起動
・検証サーバと本番サーバのデスクトップ画面の色を分ける
・検証サーバと本番サーバのホスト名は一字違いのように見間違いやすいものにしない
終身雇用が過去のものとなって雇用の流動性が高くなっており、今後もこの流れは止まらないと考えています。
これまでのようにある程度の時間が経過することで得られる、チームの暗黙的なルールの理解を待っている余裕はありません。
新しく入ったメンバーが迷わず、安全に、自由に活動するためにも必要最低限のルール作成が必要なのです。
トラブル対応はマネージャー以外でもできますが、ルール作りはマネージャーにしかできない重要な仕事です。