エンジニアは1日してならず
エンジニアの成長にはすごく時間がかかります。
1人前のエンジニアの定義を自分の専門とする技術分野について単独でお客様とりやりとりができ、専門分野と関連する分野についてもある程度把握し、先輩やサポートからのフォローを受けながら対応できるとした場合、どんなに早くても3年はかかると考えています。
同期に情報システム学科出身の人がいたり、物覚えが早い人がいると自分には向いていないと落ち込んでしまう人がいますが全く心配することはありません。
古代中国の思想家である老子の言葉に次のようなものがあります。
跂(つまだ)つ者は立たず
跨(また)ぐ者は行かず
現代訳としては次のような意味になるでしょうか。
つま先立ちをしていてはしっかり立つことはできない
大股歩きで急いでいては遠くには行くことはできない
私自身、ずっとこの業界には向いていないと感じていました。
目の前でスクリプトを手品のごとくサクサクと作り上げていく人、普段設定しないようなレジストリキーなどの細かな設定や複雑なコマンドを覚えているような人など逆立ちしても勝てっこない天才を何人もみてきました。
少しずつできることを増やし、いくつかの現場を経験し、それなりに人に必要とされていることを知り、自分みたいなエンジニアでもやっていけると確信した頃には10年以上の年月が経っていました。
すぐに成長を求める必要はありません。目に見える成果がでないからといってすぐに諦める必要もありません。
日々のタスクに真摯に向き合い、工夫を重ねていればいつかは必ず素晴らしいエンジニアになれます。