品質を優先し、スピードが犠牲になっているタイプに意識して欲しいこと

以前、「スピードを優先し、品質が犠牲になっているタイプに意識して欲しいこと」を投稿しました。

ビジネスにおける成果とは品質×スピードであり、成果を出すためにはどちらか一方が欠けていると成果は大幅に減少してしまいます。
間違ってはいけないと慎重になり過ぎて行動に移すのが遅くなっていると経験できることも少なくなり、成長スピードまで鈍化してしまいます。
今回は「品質を優先し、スピードが犠牲になっている傾向が多いと自認している方向けに対策をお話したいと思います。

1. ピッパの法則

「ピッパの法則」とは北の達人コーポレーション社長の木下勝寿氏が提唱されているもので「ピッと思いつたらパッとやる」というものです。
やるべきことが起こったとき、「後でやろう」、「いつかやろう」ではなく、その場ですぐやるかToDoリストに追記して後でやるかを即断するのです。

    私自身もチャットやメールに気付いたら、可能な限り緊急を要するものと5分以内に返せるものはその場で返信するようにしています。
    5分以内に返せない、今対応できないと判断した場合にはToDoリストに追記します。
    ToDoリストに追記して管理するのも億劫なのを理解しているので出来るだけその場で返信するようにしています。

    特にメールやチャットの未読が多い人はピッパの法則を意識しましょう。
    レスを早くすることは単に時間を節約するだけではなく、他人からの信頼を勝ち取ることにも繋がります。
    レスが早い=判断が早い×実行が早い人なのです。
    メールやチャットの内容が社内の他部門やメーカーに確認する必要があったとしても「〇〇については~~に確認中です」で返せばよいのです。

    ただし、当たり前ですが良いことを思いついたからといっていきなり本番環境でパッと作業を始めないようにしてください。
    パッと動くのは文章に書き起こして作業にあたってのデメリット、注意事項がないかなどを確認する、メーカーへの裏取りするといった影響のない範囲にしてください。
    本番作業はあくまでも所定の手続きを踏んでから実施しましょう。

    2. 自分でボールを持たない

    たまに誤解されてしまう場合もありますが依頼された仕事をすぐ他人に丸投げせよということではありません。
    これは「1. ピッパの法則」にも関連しますが、「自分が原因で仕事を止めてはならない」ということです。
    仕事が最初から最後まで個人で完結しているものであれば関係はありませんが、仕事というのは色んな人の色んな工程が複雑に絡みあっている場合が多いのです。
    自分がボールを長期間持ち続けるということはその仕事のボトルネックになっている可能性が高いのです。

      常日頃から「自分でボールを持たない」ことを意識してください。
      これが無意識にできるようになると「自分がボールを持っている状態」が気持ち悪くなり、忙しい時であっても優先的に解消したくなりますので結果的にスピードが劇的に上がります。

      3. ToDoリストで優先度を常に意識する

      「1. ピッパの法則」の項でも触れましたが、即実行しないと判断したタスクについてはすぐにToDoに追加するようにしましょう。
      一通りのタスクが完了したらToDoリストを見直し、まずは優先度が高いもの(「2. 自分でボールを持たない」で記載したように自分ボールになっているものも含みます)を確認し、ピッパの法則で対応しましょう。
      スピードが遅い人にありがちなのが優先度を間違えているということです。ToDoリストが習慣化しておらず、記憶に頼って仕事をしている人によくあります。
      ToDoリストの管理が習慣化されていれば優先度を間違えることは激減します。

      4. 細部にこだわり過ぎない

      品質を優先し、スピードが犠牲になってしまう原因の1つに本筋ではないところに時間をかけすぎてしまうということがあります。
      具体的にはPowerPointの資料作成で必要以上に写真イメージや図解などに時間をかけてしまうといったことです。
      パレートの法則でも言われているように仕事の成果の8割は全体にかかった時間の2割で作り上げられます。
      タスクが一旦完成したら手を止めて他に優先度の高いタスクがないかを確認し、このタスクにどれだけ時間を割けられるのかを見込むようにしましょう。

        決してこだわりが良くないといっているのではありません。
        特にエンジニアはこだわることが重要ですし、他にタスクがないのであれば幾らでも細部にこだわって欲しいのです。
        他に優先度の高いタスクがあるのにこだわり過ぎているというのが良くないのです。

        ここまで品質を優先し、スピードが犠牲になっているタイプに意識して欲しいことについてお話しました。
        スピードを優先し、品質が犠牲になっているタイプの対策と比べると大分長くなってしまいましたが、自分で考える癖がついている人が多いので効果が出るのも早いと思います。
        楽器の練習でも曲をゆっくりでも正確に弾けるようになるのには時間がかかりますが、そこからテンポを上げて早く弾くのにはそれほど時間がかかりません。

        仕事ができると言われている人たちは無意識にこれらのことが習慣化されています。
        一度に4つも意識出来ないという方は、まずはピッパの法則「ピッと思いつたらパッとやる」を習慣化してみてください。

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