新任マネージャーが気を付けるべき4つのこと

以前の投稿で「マネージャーの役割と重要な4つのこと」についてお話しましたが今回は新任マネージャーが特に気を付けるべき4つのことについてお話しします。

  1. メンバーだった頃の気持ちを忘れない

マネージャーになり今までになかった情報が手に入るようになり、裁量権が与えられるようになり、人のマネジメントをするようになると人はついつい勘違いを起こしてしまうものです。
色々なお客様先で人をみてきましたが勘違いを起こさない方が異常ではないかと思うくらいです。つくづくマネージャーの地位というのは魔物だなと感じます。

「上司が部下を見定めるのは3年、部下が上司を見定めるのは3日」と言われます。
メンバーだった時の気持ちを忘れず、相手の置かれている状況、気持ちを推し量ることを忘れてはいけません。

  • マネージャーからのどんな言葉に勇気づけられ、どんな行動に助けられ、どんな態度に支えられたのか。
  • マネージャーからのどんな言葉に落ち込み、どんな行動に惑わされ、どんな態度に疎外感を感じたか。

当たり前のことですが、マネージャーが偉いわけではありません。
マネージャーになって嬉しい気持ちはよくよく分かりますが、少しでも偉ぶってしまうと孤立して総スカンをくらいます。

  1. 業務の流れを止めてはいけない

マネージャーを任されるような優秀な人からみると他人の仕事にはたくさんの粗がみえてくるはずです。
着任してすぐにもたくさんの粗を発見できると思いますが、このやり方に変えて!というように業務の流れを止めてしまうようなアドバイス極力控えましょう。

現在の業務で行われていることには理由があることも多いですし、他部署や他社が絡んで自分たちだけでは把握できていないこともあります。
一見して粗があったとしてもまずはどうして今のやり方をしているのか、ひたすら聞く姿勢に徹しましょう。
業務全体の流れを把握し、メンバーの状況も理解できるようになってから少しずつ業務の改善に取り組みましょう。

  1. 安易に正解を与えず、ひたすら聞く姿勢に徹する

メンバーにたくさんの指示を出し、業務を引っ張っていくことに皆さん憧れがあると思います。
しかし、安易にメンバーに指示を出すことはメンバーが自分で考える機会を奪っているのです。

発生したトラブルを鮮やかに解決していくことにも皆さん憧れがあると思います。
発生したトラブルをマネージャーが全て巻き取って対応することもメンバーの成長する機会を奪っているのです。
勿論、指示を出さなければならない場面、責任者として自らが対応せざるを得ないケースは多々ありますが、それでもメンバーの成長を奪っているということは自覚しておく必要があります。

安易に正解を与えることはせず、メンバーが納得して自分で動けるようにひたすらに聞く姿勢に徹し、メンバーのポテンシャルを引き出し、覚悟をもって見守ることが重要です。
自分でやった方が早いと目先のことを考えるのではなく、少し先の将来を見据えて自律したチームの育成を目指しましょう。

  1. 違和感を感じたらその場で書き留める

某大手飲食チェーン店で店長をやっていた人から聞いた話ですが、そのお店に新しく店長としてお店に入ったときの違和感を全てメモに書き留めて2日以内に提出するよう指示があったそうです。
3日も経つとお店に慣れて違和感を感じなくなってしまうからだそうです。

先に現在の業務で粗がみえたとしても業務の流れを止めてはいけないと書きましたが、粗が見えたということ自体は非常に重要なことです。
初めての業務で違和感を感じたらすぐにメモに残しておきましょう。
業務全体の流れを把握し、メンバーの状況も理解できるようになった頃に読み返して改善すべきなのか改めて検討するようにしましょう。

ここまで新任マネージャーが気を付けるべき4つのことについてお話しました。
私自身、フリーランスとなってからお客様先で様々なプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーという立場でマネジメント業務をしてきましたがサラリーマン時代にはマネージャーになったもののメンバーのいないままの頃に会社を辞めました。
同じ会社に属していないからこそマネージャーさんから本音をたくさん聞けましたし、傍からみているからこそ客観的にマネージャーとメンバーの双方をみれていたというのもあると思います。

プレイヤーとは全く異なったスキルが求められる難しい局面に立つ新任のマネージャーの方々にとって少しでも役に立てれば幸いです。

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