仕事は足し算よりも引き算が重要
組織運営のためにルール作りが重要とお伝えしてきましたが、無駄なルールが多過ぎる場合も問題です。
これはルールの話だけでなく、組織で活用するマニュアル類や全社PCのソフトウェアにも同じことが言えます。
色々な会社様で情報システム部の運営をみてきましたが、1つのシステムをセットアップするにも複数のマニュアルを参照したり、行き来したりといったケースは少なくありません。
上手に運営されているマニュアルはムラなく、無駄なく、漏れなく整備されており、よっぽどのことがない限り1つのマニュアルで完結できるようになっています。
また、個人的に凄いなと思っている情報システム部では全社PCに導入されているソフトウェアの入れ替えも大胆に実施しています。
通常は全社PCのソフトウェアは追加されることはあっても削除されることはまずありません。
その情報システム部ではアンチウイルスソフト以外にEDR製品※が導入されていましたが、アンチウイルスソフトをWindows Defenderに変更し、EDR製品は不要との判断に踏み切ったのです。
特にセキュリティが絡む場合、こういった決断はなかなかできるものではありません。
ルールを追加した場合にも、これまでのルールを総括し、今回のルール追加によって不要となるものがないか、少し変更して既存ルールで減らせるものがないか検討するようにしましょう。
勿論、導入に至った経緯を確認せず既存ルールを削除してしまうのは危険ですが、闇雲にルールを追加するだけの足し算では無駄が多くなり、組織の生産性が下がってしまいます。
適切な組織運営を維持継続するためには足し算よりも引き算が重要となってくるのです。
※EDR製品とはEndpoint Detection and Responseの略で端末の動作を監視し、サイバー攻撃を検知、防御するための製品のこと。